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御礼「Homage to Schubert」
沢山の方々にご来場いただき誠にありがとうございました。

あの場で皆様にシューベルトの諸作品をお届けできましたことを大変うれしく思っております。

シューベルトというのは、ロラン・マニュエルの言うとおり、「音楽の天才の歴史の中でも、おそらくもっともつかみがたい現象」ということで、これは聴衆にとっても奏者にとってもそう。

皆様がシューベルトの音楽を聴いてどのような感覚をお持ちになるのか、大変に興味深いところです。


僕ら世代のピアニストにとっては殊更気がかりなことなのですが、たとえば、僕は現在31歳ですが、シューベルトは32歳以降の人生を知らないのかと思おうと、空恐ろしい。

とはいえ、意味があるのはシューベルトがいつ死んだのかなんてことではなくて、彼の音楽が今もこうして生き残っているということです。

それらはピアニストにとって演奏せずにはいられないものなのです。
有難いことです。


当日、雨の中お越しくださいました皆様、スタッフの皆様、お手伝いをしてくださいました皆様、これをご覧になってらしゃる皆様、そして毎度短い準備期間とハードな練習スケジュールに文句ひとつ言わず、純真な演奏で素敵なコンサートに導いてくれるピアニスト里見有香さんに、心からの御礼を申し上げる次第であります。




# by mikazkikurage | 2012-05-08 16:28 | 音楽に関する覚書 | Trackback | Comments(0)
コンサート情報
近日公演(チラシはクリックで拡大します)


■8月25日(土) 18:00 横浜みなとみらい小ホール
里見有香、夏目恭宏  リサイタル「鏡の中の新世界」
¥3000(学生¥2000)




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# by mikazkikurage | 2012-03-29 23:59 | 演奏会のお知らせ | Trackback
本番前に何をするのか
タイムリーなので、書いておこうと思う。

ただ、直前に効果的な練習方法とか、これをすれば絶対に緊張しないというようなおまじないでは無いので悪しからず。

もしかしたら皆さんは、本番を控えた演奏者というのは、数日前から精神を集中し、周囲との接触を断ち、当日に向けて士気を高めるため修行僧のように小屋に籠り練習しまくっているものだと思っているかもしれない。半分くらいは当たっている。

ぎゃあ!どうしよう!人類のもっとも偉大な精神発露である音楽という藝術をわたくしが演奏するにあたり…とかいうのは普段から心にとめておいてくれればいいことであり、今は必要ない。

本番前にやるべきことは、不安要素を取り除いていくこと。

不安を呼び起こすものというのは突き詰めていけば大抵、暗譜とメカニックに限定されるはずだ。

あとはコンサートをまとめるだけの体力と統率力。この二つはコンサートプログラムをひたすら通していれば慣れる。ただそれだけのこと。


暗譜が曖昧な個所があれば頭の中をクリアにしておく必要がある。

頭と体、視覚、聴覚、触覚、嗅覚とすべての方法を試しておく必要がある。嗅覚というのは馬鹿にできない。ホール特有のにおいは演奏者を震え上がらせるに十分であるからして、いかなる香りの中でも確実に演奏できるよう普段から対策を講じておく必要がある。

複雑なスコアであれば楽譜を見て弾けばよいのだろうけど、たまに人智を超えたものに出くわすことも無きにしもあらず。ダンタイソンはそういう場合は目を瞑って弾き切ってしまえばよいと言っていた。あえて現実を見ないということだろう(笑)。


難しい個所が弾けるだろうかというもの大きな不安要素である。

ちなみに、普段できないことが本番でできるなどということは絶対にあり得ない。本番に何かが降ってくるとかそういうのに期待してはいけない。
音楽の神様は毎日同じところにいらっしゃる。

大切なのは集中力の無駄使いをしないこと。あるパッセージが何故に難しいのか、理想と自分の演奏との距離を冷静に見定めること以外に集中力を使わないことが重要と思われる。

あと気合だとかやる気だとか、そういうものは必要ない。


ローゼンもエッセイの中で書いているように、割り切ったメカニックの練習はながら作業がよい。

メカニックな部分の練習というのは繰り返しやるもの。おんなじフレーズを何百と繰り返すため耳は疲弊し頭はうんざりしてしまう。そうなると肝心の音楽に新鮮な気持ちで向き合えなくなる。これでは本末転倒だ。

弾き手は何百回と練習し頭の中はマンネリズムの塊になっているかもしれないが、お客さんは当日初めて聴くのである。疲れ切った音楽を提供してはいけない。

なので頭が音楽に向かないように仕向ける必要がある。

ローゼンは音楽とは全く関係ない本を読みながら練習するようだが、それもなかなか高度な技であるので、僕はテレビを見ながら、もしくはヘッドホンで椎名林檎を大音量で流しながら練習している。この時重要なのはできるだけテレビの内容、椎名の歌詞に集中することである。

ちなみにヴァイオリニストのオイストラフも来日時、音階の練習はテレビを見ながらやっていたそうで、相撲中継の立会いの間は音階練習、待ったなしになった時からはパウザ、勝負がついた瞬間から再開というサイクルで練習していたという。

というわけで本番前から集中すると神経の無駄使いになる。

集中し切った演奏は一日に一回すれば十分である。ネイガウスもいっておられるけれど、練習が自分のための演奏会になってはいけないのである。



# by mikazkikurage | 2012-03-19 22:53 | 音楽に関する覚書 | Trackback | Comments(0)
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音楽に生きる人々の通り道…過ぎ行く日々の終わりに添えるカデンツァ    夏目恭宏のブログ
by mikazkikurage
今後の演奏予定
2012年

3月25日(日)
17:00
わたなべ音楽堂
ソロ・リサイタル
「モーツァルト」


モーツァルト:
 幻想曲 ニ短調
 ピアノソナタ K.330

モーツァルト/フンメル:
 交響曲第40番~第1楽章
モーツァルト/リスト:
 レクイエム~
 呪われし者、ラクリモーサ
チェルニー:
 フィガロの主題による幻想曲 
 他



5月3日(木祝)
17:00
やなか音楽ホール
里見有香、夏目恭宏
Homage to Schubert


英雄的大行進曲(4手)
即興曲op.142-3
3つのピアノ曲
ウィーンの夜会
シューベルトの主題による変奏曲
魔王
幻想曲 ヘ短調(4手) 



■7月29日(日)
わたなべ音楽堂
棗藝堂SOGEIDO
コンサート



8月25日(土)
18:00
横浜みなとみらい小ホール
里見有香、夏目恭宏
「鏡の中の新世界」


ペルト:
アリーナのために

リゲティ:
ムジカ・リチェルカータより

メンデルスゾーン:
幻想曲「スコットランドソナタ」

セヴラック:
「セルダーニャ」~祭り

アルベニス:
「イベリア」~エル・アルバイシン


ドヴォルザーク:
交響曲第9番「新世界より」
(作曲者によるピアノ4手版)



11月10日(土)
18:00
わたなべ音楽堂
ソロ・リサイタル


ムソルグスキー:
組曲「展覧会の絵」

リャードフ:
ポーランド民謡による変奏曲

モンポウ:
ショパン変奏曲より

シマノフスキ:
ポーランド民謡による変奏曲





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